外国人労働者が日本離れしている?実際の人数推移と企業が取るべき対応

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外国人労働者が日本離れしている?実際の人数推移と企業が取るべき対応

外国人労働者数は過去最多を更新している一方で、韓国やオーストラリアとの人材獲得競争が激化しています。最近では「外国人材の日本離れ」という声も増えてきました。選ばれる企業になるには、適切な待遇と良好な職場の人間関係が不可欠です。

本記事では、外国人労働者の最新動向と、企業が今すぐ取るべき具体的な対応策について詳しく解説します。

厚生労働省の2025年届出状況データによると、外国人労働者数は約257万人に達し、過去最多を記録しました。年間で約27万人も増加しており、日本全体の就業者増加数の約6割を外国人が占めるなど、日本の労働市場における存在感はますます大きくなっています。

ただし、これまで最大勢力だったベトナムの割合が減る一方で、インドネシアやネパールなどが急増しています。外国人労働者数は増えているものの、特定の国に頼り切れない状況へと変化しつつあります。

また、マイナビグローバルによる「日本在留外国人の日本での就労意欲・特定技能に関する調査」では、日本で働きたいと考える外国人は91%と依然として高い水準を保っています。しかし前回調査時(96.8%)と比べると低下しており、将来的な「日本離れ」を予感させる兆候も見え始めています。

外国人労働者数自体は過去最多を更新していますが、現場では「日本が選ばれなくなっている」という危機感が強まっています。送り出し国の経済成長、国際競争、国内制度の課題など「日本離れ」の実態を3つの視点から解説します。

母国の経済成長で賃金の差が縮まっている

かつて日本は「出稼ぎで一財産築ける国」でしたが、その優位性は揺らいでいます。ベトナム等では著しい経済成長が続いており、現地の最低賃金はこの数年で3割以上も上昇しました。一方、日本の賃金は長年停滞しており、現地との格差は急速に縮まっています。多額の手数料を払ってまで来日する経済的メリットが相対的に低下している現実は、企業が直視すべき重い事実です。

韓国・台湾・オーストラリアとの人材の奪い合い

今や日本は「世界との人材争奪戦」の渦中にあります。例えばオーストラリアの賃金水準は日本の約2倍に達し、若年層の流出が加速しています。隣国の韓国では「雇用許可制」の枠を大幅に拡大し、日本以上の好待遇で人材を惹きつけています。

待遇面や制度面で劣る日本は、アジア圏においても「唯一の選択肢」ではなくなりつつあり、深刻な国際的人材争奪戦に巻き込まれているのが現状です。

技能実習制度では転職が難しいという問題

制度的な「不自由さ」も大きな足かせです。現行の技能実習制度では、原則として転籍(転職)が認められていません。この制限は国際的に「人権上の懸念」や「不自由な労働」との厳しい評価を招いており、SNS等を通じて負の実態が拡散されています。

自由に職場を選びたいという現代の労働者ニーズと制度の乖離が激しく、キャリアアップの展望が描きにくいことが、日本を敬遠する大きな一因となっています。

労働力不足の”数”を埋めるだけの視点では、外国人材の定着は望めません。企業が外国人材を「労働力」としてのみ捉え、環境整備を怠れば、日本は選ばれない国へと転落します。外国人側が抱える適応の葛藤と、支援の必要性を解説します。

「医療・福祉」分野に外国人が集中している

外国人労働者の増加が著しいのは医療・福祉分野ですが、この業界は日本人スタッフの定着率が低く、特有の課題を抱えています。

単に現場の欠員を補う「人手」としてのみ外国人を活用し続けることには、業界の構造上、限界があります。

労働環境の改善や業務効率化が伴わないままでは、彼らにとっても持続可能なキャリアを築くことが難しく、定着を阻む大きな要因となってしまいます。

高度人材でも「文化・言語の壁」で苦労している

高度な専門スキルを持つ人材であっても、日本固有の環境に適応できず苦労するケースは少なくありません。

日本語の習得難易度の高さに加え、「報連相」や空気を読むといった日本特有のビジネス慣習は、彼らにとって「目に見えない障壁」となります。

実力があるにもかかわらず、文化的な摩擦によって本領を発揮できない不満が蓄積されれば、せっかくの優秀な人材が日本を去る動機になりかねません。

転職するときにスキルが正しく評価されない

外国人材が転職を検討する際、これまでの知識や経験が正しく評価されない「スキルの移転制約」に直面することがあります。

職歴が分断され、新たな職場でも単純作業から再スタートを強いられるようなミスマッチは、彼らのキャリア成長を阻害し、就労意欲を大きく減退させます。

スキルアップが望めない環境は、日本での永住や定着を諦め、より自分を高く評価してくれる他国へ移るという選択を加速させます。

深刻な人手不足が続く中、新たな人材確保の柱として「特定技能制度」への注目が高まっています。

なぜ今、技能実習制度よりも特定技能制度なのか?その圧倒的なメリットと将来性を解説します。

技能実習より需要が増加中!「特定技能」が主役に

特定技能外国人は年々増え続け、令和6年6月時点で25万人、令和7年6月には33万人、1年で約8万人も増加しています。制度の浸透と共に「選ばれる制度」としての地位を確立しています。

さらに技能実習生より高い月給を得ています。これは、企業が正当な評価と待遇改善を進めている証です。単なる人手不足の解消ではなく、技能に対して適切な対価を支払うことで優秀な人材を惹きつけている、この新しい受け入れの形が主流になりつつあります。

転職ができるので成長意欲が高まる

特定技能の最大の特徴は、同一職種内での転職が可能である点です。これは一見リスクに見えますが、労働者には「より良い環境で働きたい」という緊張感と意欲を与え、企業には「選ばれ続けるための努力」を促します。

この転職できる環境こそが、組織全体の活性化に繋がる「健全なサイクル」を生み出し、意欲の高い人材が自発的に集まり、自社に定着してくれる土壌を整える大きなきっかけとなります。

永住や家族と一緒に住める「特定技能2号」への期待

特定技能2号の対象拡大により、在留期間の制限がなくなり、家族も一緒に暮らせるようになりました。家族と共に日本で生活を営める安心感は、本人の意欲と定着率を大きく向上させます。

これにより、外国人材を「期限付きの労働力」としてではなく、地域や企業を支える「社会を構成する一員」として長期的に迎え入れる展望が開けました。

企業の未来を共に創るパートナーとして受け入れられることが、この制度の最大の強みです。

外国人材に「ここで働き続けたい」と思ってもらうためには、単なる条件提示以上の工夫が求められます。

労働力としてではなく、共に成長するパートナーとして迎え入れるためのアクションプランを解説します。

日本人と同じ待遇とキャリアアップの支援

法定の最低賃金遵守は当然の前提ですが、さらに日本人正社員と同等の福利厚生や評価制度を整えることが「選ばれる」ための必須条件です。さらに在留期限の制限がない「特定技能2号」へのステップアップを会社として支援するなど、明確な長期キャリアパスを提示しましょう。

将来の展望が見えることで、本人のモチベーションは飛躍的に高まり、結果として自社への長期的な定着を支える強固な動機付けとなります。

定着のカギは「人間関係」。メンタルケアと職場環境づくり

マイナビグローバルの調査データによると、特定技能人材が「就職先を選ぶ時に重視するポイント」として、近年「職場の人間関係」を重視する傾向が強まっているという興味深い結果が出ています。

周囲の理解やサポートが、異国の地で働く彼らの定着を大きく左右します。定期的な面談を通じて悩みや不安を早期に吸い上げ、チーム内で孤立を防ぐ体制を構築しましょう。

現場全体で互いを尊重し合える空気感を作ることが、離職率を劇的に下げるための重要施策となります。

日本語学習のサポートと「やさしい日本語」の活用

日本語学習費用の補助や、現場での指示に「やさしい日本語」を取り入れることは、コミュニケーションエラーを未然に防ぎ、労働者の満足度を直接的に高めます。

言葉の壁を個人の責任にせず、難しい表現を避けたり、図解を交えたりして組織として歩み寄る姿勢を見せることが重要です。

この「相手を理解しようと歩み寄る姿勢」こそが、数ある企業の中から外国人労働者に選ばれるための、何より強力な武器になるのです。

「外国人に選ばれる力」が企業には求められる時代において、アセアンブリッジコンサルティング(ABC)は、特定技能外国人の受け入れから定着まで、企業の皆様を総合的にサポートいたします。

ABCが選ばれる理由:

  • 適正な待遇設計の支援:日本人と同等の評価・福利厚生の整備をサポート
  • 長期定着を見据えたキャリア支援:特定技能2号へのステップアップなど明確なキャリアパス構築
  • 職場環境づくりのノウハウ:人間関係重視の外国人材が安心して働ける環境整備や、やさしい日本語を活用したコミュニケーション改善を提案

外国人材とのパートナーシップを構築し、組織全体の成長を実現するために、ABCが伴走いたします。まずはお気軽にご相談ください。