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特定技能で外国人材を採用したいと思っても、「結局、何人まで雇える?」「うちの分野はいつまで受け入れできる?」と迷って、手が止まりがちです。
本記事では、人数上限の基本ルール、例外になる建設・介護の考え方、分野別見込み数のチェック方法、採用計画でつまずきやすい注意点を、実務目線でわかりやすく整理します。
読み進めれば、分野別見込み数の見方から、建設・介護の上限の考え方、申請停止を避けるための確認手順まで一気に整理できます。「いま何を確認し、いつ動くべきか」をはっきりさせたい方はぜひ続きをご覧ください。
- 特定技能の受け入れ人数は”原則”は上限なし
「特定技能って、結局何人まで採用できるの?」は、受け入れを検討する企業担当者がまず気になるポイントです。
結論から言うと、企業ごとの受け入れ人数に”原則として”上限はありません。必要な要件を満たしていれば、常勤職員数に関係なく複数名の採用を検討できます。
監理団体や企業規模で人数枠が決まったり、人数制限がかかる「技能実習制度」と比べると、特定技能は”必要な人材を柔軟に確保しやすい制度”といえます。
ただし「上限なし」といっても、何でもOKという意味ではありません。国全体では分野別の受け入れ見込み数が決まっていて、さらに建設と介護は個別の人数制限があります。
企業単位では原則として人数制限がない一方で、国全体では、特定産業分野ごとに「受け入れ見込み数(目安)」が設けられています。
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分野 |
受入見込数(人) |
分野 |
受入見込数(人) |
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介護 |
160,700 |
鉄道 |
4,000 |
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ビルクリーニング |
39,500 |
物流倉庫 |
18,300 |
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リネンサプライ |
7,700 |
農業 |
99,600 |
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工業製品製造業 |
319,200 |
漁業 |
17,400 |
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建設 |
199,500 |
飲食料品製造業 |
194,900 |
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造船・舶用工業 |
36,900 |
外食業 |
55,300 |
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自動車整備 |
19,300 |
林業 |
1,400 |
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航空 |
4,900 |
木材産業 |
6,700 |
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宿泊 |
20,000 |
資源循環 |
4,500 |
これは令和6年(2024年)4⽉から5年後の人手不足数をもとに、生産性向上や国内人材確保の取り組みも加味して出した「見込み数」=実質的な受け入れ上限です。
見込み数を超える可能性がある場合、その分野では在留資格認定証明書の交付や在留資格変更許可が一時的に止まる可能性があり、採用計画に直結します。
- 制度は拡大中!対象分野の追加と人数枠の変更
特定技能は創設後も見直しが続いており、対象分野や受け入れ見込み数は拡大・変更されています。
ここでは、制度がどのように広がっているのか、企業が今後の採用計画で押さえるべき変化を解説します。
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年(目安) |
主な変更点 |
対象分野数 |
補足 |
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2019年 |
創設 |
14分野 |
介護、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業などが対象(※1) |
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2022年 |
一部統合 |
12分野 |
素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業の製造3分野が「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野」として1つに統合され、再編(※2) |
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2024年 |
分野追加 |
16分野 |
自動車運送業、鉄道、林業、木材産業が追加(※3) |
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2026年 |
分野追加 |
19分野 |
物流倉庫、リネンサプライ、資源循環の3分野が追加予定(※4) |
特定技能の対象分野は、創設当初の2019年には12分野、その後は産業界の人手不足を受け、2024年に自動車運送業、鉄道、林業、木材産業が追加され、対象は16分野へ広がり、2026年には物流倉庫、リネンサプライ、資源循環の3分野が加わり、計19分野での運用が予定されています。
対象分野が増えることで、外国人材採用の選択肢は広がります。ただし新設分野では、試験制度、受け入れ基準、申請書類、できる業務の範囲などを一つずつ確認する必要があります。
すでに制度を利用している企業でも、分野の名称や業務区分が変わると、運用上の注意点が変わることがあります。採用前に、自社の業務が対象に入っているかを整理しておきましょう。
出入国在留管理庁が公表している令和7年末時点のデータでは、特定技能1号と2号を合わせた在留外国人数は39万296人となっています。令和6年末から10万人以上増加しており、特定技能制度の活用は拡大しています。
国籍別では、ベトナム、インドネシア、フィリピン、ミャンマー、ネパールなどアジア各国からの人材が中心です。
採用を進める際は、国籍だけで判断するのではなく、日本語能力、技能試験の合格状況、過去の就労経験、生活面の支援ニーズまで見ることが大切です。
特に地方の企業では、住居、通勤手段、生活案内、地域での相談体制を整えることで、入社後の不安を減らしやすくなります。
分野によっては、在留者数が受け入れ見込み数に急速に近づいています。特に飲食料品製造業、工業製品製造業、介護、外食業などは採用ニーズが強く、今後の受け入れ余地を慎重に確認したい分野です。
実際に外食業分野では、令和8年3月時点で特定技能1号の在留者数が約4万6,000人となり、受け入れ見込み数5万人を超えることが見込まれたため、令和8年4月13日以降に受理された新規の在留資格の申請などに一時停止措置が取られています。今後、同じようなことは他分野でも起こりえます。
※出典:特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について|出入国在留管理庁
候補者探し、面接、雇用条件の説明、必要書類の準備、在留資格申請には一定の時間がかかるため、欠員が出てから動き始めると”希望する時期に就労開始できない”可能性があります。
- 受け入れ人数に「上限あり」の例外分野
特定技能は原則、人数制限がありませんが、建設と介護では例外的に上限が設けられています。
ここでは、それら例外分野について「なぜ制限があるのか」「どのように人数を計算するのか」などを解説します。
建設分野では、特定技能1号外国人の受け入れ人数が、受け入れ企業の常勤職員の総数を超えてはならないとされています。
たとえば常勤職員が30名で、すでに外国人建設就労者などを10名受け入れている場合、追加で受け入れられる特定技能の人数は実質的に20名までとなる可能性があります。
さらに人数の計算に加えて、現場ごとの配置や安全教育の実施も重要です。
建設分野の特徴として、工事現場では作業場所が変わることが多く、業務内容や指示系統が曖昧になると事故やトラブルのリスクが高まります。
そのため、受け入れ企業は建設特定技能受入計画の作成、国土交通大臣の認定など、建設分野特有の手続きを踏む必要があります。
介護分野では、受け入れることができる特定技能外国人の人数が、日本人等の常勤介護職員の総数を上限とされています。建設分野とは違い、法人全体ではなく事業所単位で計算するのがポイントです。
たとえば法人全体で常勤介護職員が60名いても、受け入れ先の事業所に10名しかいない場合、その事業所での受け入れ上限は10名となります。
介護業務では日本語での声かけ、記録、申し送り、緊急時の報告などが発生するため、技能や経験に加えて職場内での指導体制が重要になります。
複数拠点を運営する法人では、各事業所の職員数、教育担当者、夜勤の有無、業務範囲を確認したうえで、無理のない受け入れ人数を設定することが大事です。
- 「急いで採用」はNG。まずやるべき準備・対策3ポイント
特定技能は人手不足対策として有効ですが、準備不足のまま急いで採用を進めると、申請遅れや受け入れ後のトラブルにつながる可能性があります。
ここでは、採用前に必ず押さえたい3つの準備・対策をご紹介します。
まずは自社の分野が建設・介護ではないかを確認しましょう。該当する場合は人数制限があるので、分野の上限数に対して、いま何人受け入れているかを把握します。
あわせて、現在雇用している外国人材の在留資格、担当業務、勤務先事業所も整理しておくと、申請時の確認がスムーズになります。
外国人が実際に就労を始めるまでには、人材選定、試験合格や技能実習からの移行確認→雇用契約の締結→在留資格申請→審査→入国手続きなど、複数のステップがあります。
国内在留者の採用でも、書類収集や支援計画の作成には時間がかかります。
採用予定日から逆算し、面接時期、内定時期、申請時期、入社前研修の時期を決めておくことで、現場の受け入れ準備も進めやすくなります。
特定技能1号の受け入れでは、在留資格申請の準備だけでなく、1号特定技能外国人支援計画の作成や、入社後の生活支援・相談対応まで幅広い対応が必要です。
制度に不慣れな企業がすべてを自社で進めようとすると、書類の不備やスケジュール遅れが発生し、採用のタイミングを逃してしまう可能性があります。
そこで「登録支援機関」と早めに連携すれば、煩雑な書類管理・申請、採用計画、受け入れ後のフォローアップまで専門家に任せられます。
企業は本来注力すべき人材選定や現場の受け入れ準備に集中しやすくなり、外国人材にとっても安心して働き始められる環境を整えやすくなります。
- 特定技能の受け入れ人数でお悩みなら、アセアンブリッジコンサルティングへ
特定技能の受け入れでは、制度理解と実務対応の両方が求められます。
アセアンブリッジコンサルティング(ABC)では、特定技能外国人の受け入れに必要な支援計画の実施に加え、業界に特化した事前教育、企業訪問、母国語での相談対応、生活基盤の整備など、職場と生活の両面から外国人材をサポートしています。
採用難や人材不足に悩む企業にとって、人数枠の確認から採用スケジュールの設計、入社後のフォローまで相談できる点は大きな安心材料です。
まずABCへ相談し、自社に合った採用計画を具体化してみてはいかがでしょうか。